AKIKO -あるダンサーの肖像-

1985年/107分/ 16mm/自由工房作品 ☆上映会貸出  企画 アキコ・カンダ事務所/製作 工藤充/演出 羽田澄子/撮影 宗田喜久松/録音 瀧澤修/ピアノ 高橋アキ

ここにはアキコのすべて、芸術も人もすべてがある!

この作品は、モダンダンス界の第一人者であるアキコ・カンダ本人の「ダンス馬鹿のアキコを撮ってほしい」との希望から始まった。アキコとダンスの出会いは7歳のとき。日本現代舞踊の創始者の1人、石井小浪先生の「美しい手、美しい脚」に心を奪われ、ダンスに没頭していった。大学時代にマーサ・グラハム舞踊団の公演をみて渡米を決意。ニューヨークのマーサ・グラハム舞踊学校で学び、数か月後には舞踊団に入団を認められ、ソリストとして活躍する。5年後日本に帰国したのちは、自らダンスカンパニーを率いて公演活動を開始。数々の舞台を作り上げてきた。

本作は、円熟期を迎えたアキコの、1985年の公演「マグダラのマリア」へ向けての創作、稽古、そして本舞台での素晴らしいアキコの踊りを捉える。しかし映画はそこで終らず、羽田監督は、公演終了後のアキコ—彼女の日常生活、家族たち、そして次の創作に向かう姿を見つめる。映画には、アキコの踊りの世界、厳しい芸術家としての姿、そして少女のように愛らしい人柄が映し出されている。