女たちの証言  -労働運動のなかの先駆的な女性たち-

1996年/94分/16mm/自由工房作品  ☆上映会貸出 ☆DVD販売 企画 石堂清倫/監修 鈴木裕子/製作 工藤充/演出 羽田澄子/撮影 瀬川浩、宗田喜久松/録音 滝澤修/ナレーター 喜多道枝/音楽 湯浅譲二/ピアノ 高橋アキ

1982年、社会主義研究者、石堂清倫氏の主催で、大正から昭和にかけての大衆的労働運動の発足に加わった先駆的な女性活動家が集まっての座談会が開かれた。集まったのは、丹野セツ(渡辺政之輔の妻)、鍋山歌子(鍋山貞親の妻)、福永操(是枝恭二の妻)、山内みな(橘直一の妻)。かつてはともに運動した人たちであるが、戦争を挟んで数十年を経たこの時期には立場を異にする人もあり、このような会合は珍しいことであった。「是非記録しておきたい」という主催者、石堂氏の意向を受けて、羽田監督はこの座談会を撮影することになった。

その後、撮影したものは公開することなく時が過ぎたが、「この人たちの歴史を留めておきたい」という監督の強い思いで、可能な限りの追加撮影をして作品としてまとめることになった。

本作では、女性運動家たちが経験した差別や隷属が自らの言葉で語られている。真の女性解放とは何なのかを静かに問いかける作品。

撮影記録
1982年6月 鍋山歌子氏宅 座談会
1983年5月 福永操氏宅 インタビュー
1983年8月 山内みな氏の実家
1983年5月、12月 山内みな氏の荻窪の店
1986年4月 石堂清倫氏 インタビュー
1995年12月 鍋山歌子氏 インタビュー
1996年2月 大竹一燈子氏 インタビュー