3/9(土)映画「山中常盤」が都美術館にて半券で視聴できます!

上映作品「山中常盤
2004年/100分/35mm/自由工房作品
製作 工藤充/演出 羽田澄子撮影 若林洋行、宗田喜久松/録音 滝澤修/照明 中元文孝/ピアノ 高橋アキ/ナレーション 喜多道枝/出演 片岡京子/ヘアメイク 高橋功

東京都美術館 で開催されている「奇想の系譜展ー江戸絵画ミラクルワールドー」の関連企画として、羽田澄子監督の美術映画「山中常盤ー牛若丸と常盤御前 母と子の物語ー」が上映されます!

上映日:2019年3月9日(土)
会場:東京都美術館 講堂(上野)
上映開始時刻:11:30〜と14:30〜の2回上映(上映時間 各100分)
料金:展覧会の観覧券(半券も可)でご覧いただけます
※オリジナルの35mmフィルムでの上映となります。

詳細は「奇想の系譜展」の公式ホームページ、チラシをご覧ください。
公式ホームページ
〇チラシPDF版:https://www.tobikan.jp/med…/pdf/2018/kisounokeifu_flier2.pdf

~彼方舎スタッフより~
この映画は、奇想の系譜展でも取り上げられている江戸時代の絵師、岩佐又兵衛の絵巻「山中常盤」を撮影し尽くした、羽田監督の力作です。「絵巻物はその昔、今の映画や劇画のような役割を果たしていたのではないか。それなら映画にしたら面白いだろう」という羽田監督の発想で作られたこの作品では、全12巻の絵巻を存分に、隅から隅まで堪能することができます。一枚の長い巻物に描かれた絵を効果的にカット割りし、絵巻では10cm程度の人物が、映画のスクリーンいっぱいに広がる。そして細部のクローズアップでは、細かな筆致まで堪能できます。美術館の展示ケースの中に鎮座している絵巻が、まさにスクリーンで躍動する、といったところでしょうか。

絵とともに、音楽にも注目です。文楽三味線の名手で2007年には人間国宝にも認定された鶴澤清治氏が、絵巻の詞書にあわ合わせて新たに作曲。ほぼ映画全編が浄瑠璃で語られています。
作曲・三味線 鶴澤清治 浄瑠璃 豊竹呂勢大夫 三味線 鶴澤清二郎
胡弓 鶴澤清志郎
作調・小鼓・打物 仙波清彦 大鼓・打物 望月圭 太鼓・打物 山田貴之
笛 福原寛

絵巻や浄瑠璃好きの方には堪らない映画だと思います。
そして、「絵巻?浄瑠璃?敷居が高いわ、、、」という方もご心配なく。絵巻のストーリーは、子を思う母と、母を殺された牛若丸の復讐の物語。切った張ったのアクションシーンや生々しい血しぶき、豪華絢爛な武者行列など、細かいことなどわからなくても、極彩色の絵が織りなす勧善懲悪劇を、浄瑠璃の音楽に乗せて楽しめて!?しまいます。

映画としての評価も高く、ベルリン映画祭はじめ多くの海外映画祭でも上映され、好評を博しました。DVD未発売ですので、このたびの上映は大変貴重な機会となります。ぜひご覧ください。